家事は結局自分が引き受ければ一番うまくいく

 今日も、なかば熱中症になりながら家事を行った。全室の掃除機掛けであるが、その前に、早朝に家族の誰かが寝ぼけて倒した、寝室の除湿器からあふれ出た「汚染水」の除去がきつかった。ぞうきん3枚で何度も吸水しては絞り、吸水、絞りを繰り返す。まことに残念なことに、その水の一部を水を吸うことが許されない仕様の掃除機でかなり吸ってしまった。掃除機からは以後、汚染水がもっと黒くなった極悪な超汚染水がタラタラ出るようになる。したがって、掃除機をかければその部分が、中から出る水で汚れるという、掃除機なのに真逆の機能を果たすようになる。
 掃除機のなかの水分を完全に除去するために、ノズルをすべて外して、何年も見たことも触ったこともない、そして地獄のようになったノズルの内側にキッチンペーパーを突っ込んで拭き取る。
 汚染水の除去が終わり、掃除機がもとの機能を回復するまでにおよそ20分近くかかった。この間の労働はもちろん、家族の誰も関心を払わない。無事に掃除機をかけられるようになっても、誰も褒めないし、バカとかの罵声すら浴びせられない。無視である。つまりなんのフィードバックも得られない。家事労働の本質はつまりこういうことだ。本人としてはかなり苦労して、さんざんな思いでやっている肉体労働であるにもかかわらず、時間をかけてやっているにもかかわらず、報酬も払われなければ、社会的賞賛も得られないし、もちろん自己満足とも無関係。まさに奴隷労働そのもので、抑えがたい死への衝動がこみ上げてくる。
 ただこの労働をじゃあ、奥さんとか別の家族に頼めば問題は解決するのか? それはあり得ない。このあいだまで、じつはシルバー人材センターの人に、お金払ってお願いしていたけど、家計が悪化したからそれもできなくなった。自分でやるしかなくなった。家族は家族でたとえば妻は料理を担当してもらっているからこの掃除をやらせるわけにはいかない(ところがこれまで多くの日本人男性が、大黒柱とか言われて、高度経済成長のなか有頂天で会社に通って「家計を支え」、家事育児をもっぱら奥さんに任せていたらしい。それって本当に信じられないと思う、まさに非道。そんなだから福島の原発ボカーンなんだ。男尊女卑の日本も、原発爆発で全部終わった)。そして子は、勉強に忙しい。これは皮肉なことだ。私も勉強に忙しい子だった。そしてそれなりに大学に合格して就職してそして、この今がある。圧倒的な家事労働に人生のすべての輝きをスポイルされそうになっている今の僕が。はあ、図書館で勉強しているすべての人に聞いてまわりたい。あと20年くらいたって、誰が君のご飯を作り、部屋を掃除して、洗濯物を洗い、国民健康保険や年金を払うのかって。洗濯!!!
 


 第二次世界大戦中のナチスドイツの実験で、収容者のユダヤ人に、バケツの水を汲んでは捨て汲んでは捨てるという完全に意味のない労働をさせたという。うわーそりゃひどいって、それを世界史の授業かなんかで聞き知った10代の頃は思った。まさかそれを自分が、20年後にやることになろうとは。この幸せで満ち足りた、豊かな国、日本で。
 何が問題かというと昨日、年収が私の20倍もある、そして11年も歳の離れた弟が来て言っていたが、仕事がつまらない、と。未来が見えない、と。弟は都心で金融機関に勤めてて、大学も早稲田の政経とか出てるのに、人生がつまらないだてって? 僕と同じじゃないか。やることが標準化しすぎててほんと、全部ユダヤ人のバケツ汲みになってる(もちろん哲学的な意味で言ってる、その辺勘違いして陳腐なこと言わないでね、たとえば今と当時の違いとかを言ってくるとか。そんなこと分かってる、これはレトリックなんだからね)。
 あーもう悲し。鳥肌実のアルジャジーラでも見るか。なんかこう、ピリッとした何かを頼みたい。
 ちなみに弟は菜根譚を支えにしてるって。

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