ジブリ横断幕「こんな時代だから結婚します NO原発」

JR東日本・中央線の東小金井駅を東京方面行き電車に乗って、左側の車窓を眺めているとほどなく、スタジオジブリの社屋が見える。線路に近いところに、間を隔てるものが何もなく、3階建ての屋上に横断幕があるので一目瞭然だ。

横断幕は、3.11後、この初夏に最初、出てきた。「私たちは、原発のない電気で映画を作りたい」たしかそういう趣旨だったかと思う。今度は、「こんな時代だから結婚します NO原発」である。

ところでいったん、話がそれるが、このブログのスポンサーは結婚式の招待状や席次表の専門印刷会社で、通販企業だ。たまたま、スタジオジブリの隣に社屋があるものの、ジブリとはまったく関係ない(たまーに、宮崎駿監督や吾郎監督、鈴木プロデューサーを見かけるし、それに、ネコ!)。だが、結婚を前向きにとらえるこの横断幕には、婚礼ビジネスの従事者として、応援してもらっているような気持ちになった。ありがとうございます(ちなみに2008年をピークに、売上が減り続けている)。

何しろこの時代に結婚するというのは、本当に見上げた志である。正直言って、私は驚きさえ覚える。結婚するパートナーを見つけることができたのは、それこそラッキーだ。今、結婚相手を見つけるのは相当に困難となっている。

私が放送大学を聞いたり、趣味の「社会学」関係の書籍を読んで得た知識からざっくり理由をいうと、じつは今の日本の若い女性のほとんどは相変わらず、年収の高い男を捕まえて専業主婦になりたいと思っている。それに対し、年収の高い男は、世界的な不景気や新自由主義の影響で企業が非正規労働者を増やしているため、減少の一途だ。女性の半数以上がお婿さん候補とする条件に符合する、年収が600万円以上の男性正規雇用者で独身は、なんと2パーセントしかいないと、中央大学の山田教授(家族社会学)が本で指摘してた。

ただ、まあそうはいっても、そんなひとたちばかりじゃない。旧来の価値観に縛られずに、籍を入れて子育てを一緒に楽しみたいと思ったのなら、結婚制度ほどふさわしいものはない。結婚式だって本当に、ふたりが一生に一度だけ、主役になれる晴れ舞台だし、新婚生活も苦労があればあるほど、互いの絆も深まろうというものだ。

それに、こうした震災が起こって、今や日本の世帯では最も多い一人暮らし世帯では、不安も募る。やはり家族と一緒に生活していることで得られる安心感は、こんな時代だとなおさら、あるだろう。

若い人たちが、男=大黒柱、女性は亭主関白の夫を陰ながら支えるのが幸せ、みたいな、古い価値観から自由になって、自分らしい、楽しくて、安心できる結婚生活を志向してもらいたい。スタジオジブリの横断幕にはそういう風な宮崎氏の思いが込められていると、私は勝手に想像している。

うわーなんか社説みたいで書いてていやになってきた。正直言って、私個人としては結婚というのはポスト近代の家族のなかで、人の幸福をそれほど左右する要素ではなくなってきているすなわち、結婚が相対化されていると感じているからだろうね。

ラベルは、現代のメディアにしよう。なぜなら、この横断幕は、中央線に乗って毎日移動する人たちに向けた、スタジオジブリの立派なメディアだから。ジブリはメディア企業だけれども、本、映画、アニメーション以外に、まあ、横断幕も作ってる、と。素敵です。電力会社に広告収入という麻薬漬けにされたマスメディア企業にくらべると本当に、素敵です。

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