大前研一『ロウワーミドルの衝撃』を読んで

大前研一が2006年に出した『ロウワーミドルの衝撃』を読んで思ったのはまあ、私もよく知っているような、日本も高齢者ばっかりで社会保障もたいへん、公務員の数も多すぎて効率も悪い、税制も地方自治も全部がらがらポンで、物価を安くしないとたいへんだぞという話。

今の、相も変わらず若者軽視、年寄りと地方、および官僚ばかり向いている政権を前にすれば、こんな本は絵空事もいいとこ。床屋談義かって。このオッサンの床屋談義、世界では1時間数百万を払う国もあるらしいから仰天。

オーストラリアでは米が1トン2000円とか書いてあって、今のTPP論議につながってる気がした。TPPもどんどん入って、とにかくものが安くなるとうれしい。もっとも急に食料が入ってこなくなる危険もあるから、食糧自給率が低すぎるのもどうかと思う(輸出国の気分次第で輸入国の食糧需給が左右されるっちゅうのはねまずいと)が、まあずっとアメリカに住んでて日本のスーパーの棚のことなんて知らない大前さんからすれば、すぐにでもTPP入るべきだって思っているだろう。

ところで昨日、昼間に小金井市のある道路を歩いていたところ、70代と思われる高齢女性ふたりが話している内容をきいた。

「私なんて、朝起きて、テレビと本読むくらいよ。本当にやることないもの。あと数独くらい?」

こういう、TPPとか原発とかでたいへんな時代になってるのに、地域の年寄りの脳みその中の、世界との距離感。めまいがした。

いやーこういうふうに、年寄りが大して病気もせず、仕事もなくて、夫も先立たれて、年金だけで暮らしてるというのはどうなのか? 私はそういう風な人生を送りたいような、送りたくないような。いいじゃない、本読んでテレビ(私はたぶんネットやDVDみるだろうが)なんて。生活費は若者が払ってくれて(賦課方式の年金でね)。

おばあちゃん(98歳)も、夏前に言ってたな。退屈だとか、つまらないとか。毎日起きて身支度を調えて、テレビの前に座り、三度の飯、排泄、そして入浴して着替えて寝る。それだけ。いつ死ぬかも、今日がいったい何日で何曜日かも分からない。

すべての人の人生に必要なのは哲学だろう。

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