二歳児童発見「師匠」に学ぶ幸せの作り方
2018年夏に、山口県で行方不明になった二歳の男児を、78歳の「ボランティア師匠」(と呼ばれている一般=行政でも、男児の関係者でもない完全に素人の男性)が発見しました。 この人は65歳で自営していた鮮魚店をやめてから、日本を徒歩で縦断したり、登山道を整備しながら山登りしたりとすごい人。 学歴も何もない人間だが、残りの人生を社会にお返しさせてもらおうと思ってきた さて、この大師匠は、日本を縦走するにも、登山道を整備するにも、一日二日でできることではなく、長期的な目標を立ててじっくり取り組むことに取り組んでいます。 ここで注目したいのが、一定の目標を立てたり、ずっとそうなりたいと願ってきたことが実現すると脳内に分泌される脳内物質「ドーパミン」です。お金持ちになりたいと思った人が宝くじに当たったり、大学や資格試験に合格してもこの物質がでて人はハッピーを味わえます。 わたしも僭越ですが、知っています。わたしの場合は、一流大学に合格したい、というのと、彼女がほしい、というのでしたが、それらがかなえられたときは、確かに世界が違って見えたものでした。 しかしこのドーパミンは、数日で雲散霧消してしまいます。つまり、日常に戻ってしまうのです。確かに、大学に合格したり、日本を歩いて縦走したゴールに達成したあと、数日もすればまた元の日常がやってくる、これは当たり前の話です。 そこでまた人間は、新しい目標を立てて、ドーパミンによるカタルシスを得るプロセスに戻るわけです。それが結局、人類の遺伝子に組み込まれた「成長」ということなのかもしれません。 ボランティア師匠の例でいうと、次々と「偉業」を成し遂げています。日本を歩いて縦走する、山に登山道を整備する、もちろん東日本大震災でもボランティアに駆けつけています。そして今回、行方不明児童を自ら単身で乗り込んで、見事にさがしだしたのです。師匠の家は大分で、山口まではもちろん自分の負担で車で行くわけです。 次に、アドレナリンという物質について考えてみたいと思います。ジェットコースターに乗ったり、クラブでギャーギャー騒いで踊ったりして盛り上がると脳内に分泌される「アゲアゲ物質」それがアドレナリンです。 師匠も、子供を見つけるために自宅を出発するときとか、不明になった場所の山に入って探し始めた節は、この「アドレナリ