ため込み症について

部屋の中が物であふれ、最後はその部屋で生活が出来なくなる病気が注目されている。

「ためこみ症」――2013年米国精神医学会の診断基準で定義された。

特徴は、

  • 物を大量に集める
  • 整理整頓が出来ない
  • 捨てられない
集める対象物は領収書、文房具、ビニール袋やヒモ、靴、空き缶、電化製品、家具など。認知症や統合失調症、注意欠陥多動性障害(ADHD)にも似た症状があるが、これらの疾病がなくためこみ症のみケースもある。

原因はよく分かっていないが、自閉症スペクトラム障害等と似ていて遺伝的な要因が大きいといわれている。もともと遺伝的要因を備えた人が、幼少期のショッキングな出来事、トラウマになるような虐待、いじめ体験を経て発病リスクが高まる。

患者は物を集めることにより心が満たされるので、病識がなく病院にも行こうとしない。最初はソファーやテーブルに服や書類が山積みになってそのまま数年経過する。そのうち浴室、トイレ、キッチン、すべての家具、そして床が堆積物であふれ、その場所で日常生活を送ることが出来なくなる。この状態は「ゴミ屋敷」などといわれる。

程なくして虫がわいたり、火災になったりして周囲が気がついて顕在化する。

昔近所の大邸宅にひとり暮らしのおばあさんが住んでいた。夜な夜なおばあさんは首からはさみをヒモでぶら下げて(ネックレスみたいに?)、台車を押して出かけていく。数時間後、膨大な量の段ボールを台車に満載して帰ってくる。数年経って、その家はなにかのきっかけで出火し全焼した。なかから大量の堆積物(段ボールなど)が出てきた。

なにが彼女をそうさせたのか、まったくナゾだがいまなら「ためこみ症」だったんだろう。

私も捨てられない物がある。古いパソコンとかハードディスクの類い。あとは木工事の際に出た端材。あるいは読んだ単行本。実父がどう見てもアスペルガー症候群だったので遺伝的傾向はばっちり受け継いでいる。

実父は私がまだ小学校時代に、玄関に、読み終わった新聞を積み始めた。人の背丈より高く新聞の山が、何本も積み上がり、玄関は半分くらいしか使えない状態が続いた。捨てろというと、まだ切り抜いていないので、とか意味不明なことをいって苦笑いをしていた。恐怖。また、死ぬ直前まで古本屋やブックオフに行っては本を毎日、数冊買ってきていた。彼が死んだあと、1万冊近い本が残された。オエッ。この処分に、とてつもない時間と労力を投入しなければならなかった。

そんなとんでも親に育てられた私。ADHDだし。それでも何とか生活が成り立っているのは、日々つねに「捨てる」ことばかり考えているから。これは気をつけないとすぐゴミ屋敷化すると私は毎日念じている。ハードディスクにしてもPCにしても高いのでそれほどたくさん買うことが出来ず、あまり場所を取らない(虫がわいたりもしない)。本は地域住民にオープンな場所を作りそこに置いたりしてる。

カキクケコトリという場所だが、まさかためこみ症の対処療法施設としての意味があるとは誰も思うまい。あの場所にゴミ本を置けてるから、生活が何とか出来ている。パソコン(ラズパイだが)もあるだろう、ちゃんと。ヌフフ。使ったれ。

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