発達障害がウツになるメカニズム、防ぐ方法と資本主義の未来

発達障害(ADHDやアスペルガー)はウツになりやすい。この理由が知りたかった。

最近家族や自分のことも含め、当事者として医療機関にかかっている。子供が高校に受かったのはいいが、不安やうつ症状、ひいては自殺念慮を訴えて、まともに学校に通えるかどうかの事態となった。

一ヶ月近くにわたって、週一回、心療内科に行っては不安を抑える薬をあれこれ試したが効果がない。飲まない。

結局ある晩、効果がきわめて弱い安定剤を大量に飲んで、その薬の作用で20時間近く寝た。おそらく、抑うつになってからこれほどまとまって寝たのは初めてである。

本人にしてみれば薬の過剰摂取だから、自殺のつもりだったようだが、20時間後、起きてみたら嘘のようにすっきりとしている。「うつ病が治った気がした」とこう言うのである。

医者に言わせると、「長時間睡眠をとれて、いちばん良かった」

そして、その後たくさん食べるようになった。ますます元気になった。

結局結論としては、発達障害は何らかのきっかけ(学校等環境変化や、仕事や課題のプレッシャーなど)を敏感に察知し、睡眠や食事を取らずにそうしたことに没頭してしまう。ある程度は結果は出せるのだが、睡眠や食事が足りないので、次第に抑うつ状態に陥る。

最終的にこの状態が放置されると、当然、うつ病になる。

また、いろいろな研究から発達障害の人は、「概日リズム睡眠障害」というのになりやすい。この病気は、起きたらずっと起きている。寝たらずっと寝る。つまり起きる、寝るの切り替えに定型発達の人よりも時間がかかる。船のタンカーにたとえるとわかりやすい。動き出したら慣性で止まりにくい。動き出すのも時間がかかる。方向転換も時間がかかる。

つまり、発達障害の場合は、プレッシャーに敏感で時間が足りなくなり、睡眠がおろそかになる。しかも、寝ようとしても概日リズム睡眠障害も持っているので、寝たくても眠れない。こうして二重にウツになりやすい。

私の父親は典型的なアスペルガーだったが、昼夜逆転はもちろん。仕事のためにはいつも徹夜ばかり。食事も適当。アッサリ60過ぎて癌(骨髄異形成症候群)を発症して64で召された。

今、先進国では10人に一人は発達障害を持っているとされている(原因は不明)。

社会はもっと、発達障害の人が健康を損なうことなく働けるよう、制度設計をあらためて方がいいと思う。たとえば、一斉に朝、始めるようなこと。会社や学校の始業時間のことである。これは止めた方がいい。あまり朝早く集めるのは、ある医師によれば犯罪に等しいことだという。早起きは三文の得とか、朝活とか、とにかく日本は早起き=偉いみたいな信仰が根強い。これらの信仰はもともと朝型でうまくいっていた「定型発達」のエリートが作った、根拠なき思い込みに過ぎない。弱者の視点は一切入っていない虚構である。

今、20年におよぶ長期不況や、少子高齢化のために日本の経済は決定的におかしくなっている。高齢者ふたりを一人の現役世代が支えている上に、消費税も増税されるものだから景気が上向くはずもない。経済のファンダメンタルを見れば上がる材料がない株価を上げようと、日銀が猛烈に株を買う。年金も買う。アメリカが利下げしたら日本も利下げしないと円高となりますます経済がやばいので利下げしようにもすでにゼロ金利で対応策が枯渇。女性蔑視、若者搾取のシルバーデモクラシーが蔓延しているから少子高齢化は加速している。

前述したような諸信仰、朝頑張ればいいとか、これはちょっと本論とは関係ないが、女性は社会通念として「必要性がある」からパンプスを強制することは違法ではないとか、狂った高齢のジジイの牛耳るバカ政府が最後の悪あがきをして沈没国家の沈没を加速させているところである。

このまま沈没するに任せていいのかというと、そうはいかないと思っている。とにかく、バカが選んだバカ政治家が、官僚の人事を牛耳るから官僚もバカ化してしまっている。

だいたい、アスペルガー「症候群」とか、発達「障害」とか、何か病気のような言い方が良くないと思う。彼らには非常に得意で生産的な側面もある。オリンピック選手を、「筋肉障害」とか、「一極集中症候群」とかいうかって話だ。

うちらは病気でもなければ弱者でもない。うちらの傾向はすべて個性であり、人類文明の進展のために、何万年も前から種の存続のために必要とされてきた(だから自然淘汰されてないだろう)。

ビルゲイツだって、村上春樹だって、スティーブジョブスだって、みんなアスペルガーだったし、人気ユーチューバーにはADHDを自称する人が何人もいる。

定型発達の連中のために、工場みたいにしてこの国は戦後営まれ、経済発展してきた。でも、規格産品の物量作戦による経済成長は中国にアッサリ持って行かれてしまった。気がつけば人口も減少し、作っても買ってくれる人が居なくなってしまっている。

今までのままでいいわけがない証拠はいくらでも挙げられる。今こそ、奇想天外でものすごい熱量で何かを作り出し熱中できるうちらAutism Spectrum Disorder(自閉症スペクトラムディスオーダー)の時代。

そのためには、根拠なき呪い(たとえば女はパンプス履けとか、女だから数学美術の才能がないとかそういうたぐいのクソな言説=二十年不況の元凶になっている犯罪的イデオロギー)をいうのを今すぐ止めて(お口にチャック)、発達障害者の睡眠や生活リズムを尊重し、彼らが健康に過ごせるよう、すべての失敗「定型」発達者は彼らにかしずいてそのクリエイティブを支えるべきだろう。うわーっはっはっはー!!

定型発達者が作ってきたこの世の中。確かに平和だし、そこそこの幸せはある。法のルールはAIも活用して秩序は守られているかのように見える。街はきれい。戦争も犯罪率も減っている。でも、決定的なことが一個分かってる。未来がないということ。この資本主義というイデオロギー。環境破壊、著しい富の寡占化(世界の富の半分は8人の白人男性が持っているという事実)による格差の進行、先進国共通で進む高齢化少子化という限界から目を背けることなく直視し、真剣に社会変革を考えて欲しい。

私の「対案」はもちろん、ベーシックインカムしかないということ。ベーシックインカム以外では、たとえば次の映画で紹介される海外の諸制度や仕組みが参考になると思いますので、必ず見て下さい。ネットフリックスで見られます。


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