社会の緊張が高まってきている
今、世界は、というか日本はとんでもない階級社会の幕開け、そのカウントダウンが始まっている。階級社会は、消費税が10%に上がって引き続きその金が国債の償還や大企業、既得権益優遇に流されることが決まっている。中間層はもう、用済みになっている。 どういう意味か。農業の機械化によって、たくさんの農民が都市に出てきた。働いて金を稼ぐためだ。そのとき、産業革命が起こって、幸い彼らの働き口は用意された。 今はどうか。産業革命のとき、都市に出てきた「元農民」の係累(子孫たち)は、機械に仕事を奪われつつある。今、世界中で進んでいるAIの進展。産業革命になぞらえて語られるが、最大の危機をはらんでいる。今度ばかりは、もう機械に追い出された労働者の働き口はあまりない、というそういう危機だ。 なぜそうなのか。いや、仕事はいくらでも新しく出てくるという人がいる。もちろん、飲食業、サービス産業、介護、公衆衛生などの領域ではこれからも人間が働く場面は多い。でも、これまでスーツ着てネクタイ締めてあるいはパンプス履いて混んだ通勤電車に乗り、オフィスに通っていたホワイトカラーの人たちが、はいじゃあそれやりますとなるか? ならない。かといって、AIで生み出される雇用、たとえばプログラミングとか、サーバー保守とか、データアナリストとか、そういう込み入った専門的知識が必要で、しかもものすごいスピードで陳腐化するから、仕事しながら勉強も続けなけりゃならないという器用な能力が求められる仕事に移ることができるかというとそれもなかろう。 大学出てもう勉強おしまいって人が多いんだろう。 そういうわけで、仕事はもうない。中間層を支える仕事が。こうなると、社会的な緊張が高まる。アメリカには2016年の大統領選で、Democratic Socialists of Americaという社会主義者の団体が立ち上がった。バーニーサンダース候補を応援した。 https://www.dsausa.org/ 日本でも、れいわ新選組が出てきた。これまでにいた、どちらかというと社会主義寄りの政党ではなぜ、こうしたムーブメントが起こらなかったのか? 具体的には共産党や立憲民主党だ。彼らには、中間層の危機感を受けとめるだけの緊張感がなかった。しかしれいわは違った。思いっきり社会的弱者、まずは食いっぱぐれたタレント党首、